分布

Simcyp Simulator を用いた薬物分布の予測

Simcyp® Simulator は、以下のような複数のレベルで薬物分布の特性を予測することができます。

  • 薬物の脂溶性および血漿タンパク結合のデータに基づく、Vss の予測
  • 完全な生理学的薬物動態 (Full PBPK) モデルに基づく、血中および組織における時間‐薬物濃度プロファイルの予測

Simcyp Simulator は対象化合物の母集団における分布容積の変動を予測します。最小の (Minimal) PBPK モデルでは、予測プロファイル推移を調整するシングル・アジャスティング・コンパートメント (Single-Adjusting Compartment、SAC) が使用可能です。Full PBPK モデルではユーザーが灌流律速 (perfusion-limited) 器官や膜透過性律速 (permeability-limited) 器官の選択や切り替えに加え、追加の器官を灌流律速もしくは膜透過性律速も含めて定義することが可能です。

トランスポーターの影響の組み込み

Simcyp Simulator に搭載される生理学的薬物動態モデルは、腸管・肝臓・脳における、可飽和な取り込みおよび排出トランスポーターの影響を評価することが可能です。また、ユーザーはトランスポーターが関連する薬物間相互作用を評価することができます。Simcyp Simulator によって考慮されるトランスポーターには、腸・肝臓の両方における P-gp、BCRP・ MRP2、肝臓における OATP1B1・OATP1B3・OCT1・MRP3、そして脳における P-gp・BRCP・MRP4 が含まれます。また、ユーザーは独自の取り込みトランスポーターを定義して、腸管における薬物の取り込み作用をシミュレーションすることも可能です。

血液脳関門

Simcyp Simulator の Full PBPK モデルには、基質および主要な阻害剤の両方に対する膜透過律速 4-コンパートメント脳モデルが組み込まれています。このモデルによって、血液脳関門 (Blood-Brain-Barrier, BBB) および血液脳脊髄液関門 (Blood-Cerebrospinal-Fluid-Barrier, BCSFB) におけるトランスポーターを考慮して、中枢神経系 (Central Nervous System, CNS) における薬物の体内動態をシミュレーションすることが可能です。この結果として、中枢神経系用薬の有効性および安全性に関する知見が得られます。脳の各セグメントにおける薬物の予測濃度は、薬力学的効果の評価にも用いることができます。

Simcyp Simulator についての詳細は、以下の項目を参照してください。



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