クリアランスの予測

Simcyp Simulator を用いた薬物クリアランスの予測

Simcyp® Simulator は、in vitro データから in vivo における薬物クリアランスを平均的な個人および母集団全体を対象として予測します。

また、クリアランスの変動を以下の関数として定量化します。

  • 各代謝酵素の寄与の割合
  • 代謝酵素存在量における遺伝的・環境的な変動
  • 遺伝子型頻度やチトクローム P450 (CYP) およびグルクロン酸転移 (UGT) 酵素存在量における民族間差
  • 肝臓のサイズや肝血流量などの生理的差異
  • 年齢に伴う生理学的または酵素学的な変化

小児集団

Simcyp Pediatricは、新生児、乳幼児、および小児集団における薬物動態をモデル化します。このモデル化を通して、小児集団における臨床試験の初回投与量の決定やデザイン策定が推進されます。

このシミュレーターには、完全な生理学的薬物動態 (PBPK) モデルに加え、人口統計学、発達生理学、および薬物消失経路の個体発生 (ontogeny) に関する広範なライブラリも搭載されています。さらに、あらゆる年齢範囲における母集団の薬物動態の変動をシミュレーションし、発生する可能性のある薬物間相互作用 (Drug-Drug Interactions, DDI) を定量的に評価することができます。また、in vitro における薬物データ、または成人の in vivo データに基づくレトログレードモデルから小児集団の薬物動態を予測することが可能です。

クリアランスの民族間差の予測

包括的な各集団の特性データを搭載することにより、Simcyp Simulator は複数の異なる民族集団における薬物クリアランスを予測します。

欧米における臨床試験の大半は、白人を対象に実施されている一方、日本では、被験者の大半が日本人に限定されている状況です。

薬物動態の民族間差は、遺伝学的、生理学的、人口統計学的および環境的な因子によって決定されると考えられます。Simcyp Simulator のデータベースにはこのような情報が含まれているため、多様な仮想の民族集団における結果の予測および民族の影響の評価を可能にします。例えば、Simcyp Simulator に含まれる人口統計学および生理学的特性、さらに酵素存在量に関する日本人特有の情報に基づいて、薬物の体内動態を白人集団と比較することが可能です。

患者集団

Simcyp Simulator の母集団ライブラリには、各種患者集団の人口統計学的特性や関連する生理学的および酵素学的な差異に関する情報が含まれます。このライブラリによって、「平均的な」健常な男性被験者個人ではなく、代表的な仮想患者集団における薬物動態の予測が可能となります。例えば、肝硬変 (軽度、中度、または重度) または腎障害 (中度または重度) を抱える仮想の患者集団を対象としたシミュレーションを実行することが可能です。また、肥満および病的肥満が薬物動態に及ぼす影響もシミュレーションによって評価することが可能です。

加えて、標準的な健常被験者集団もSimcyp Simulator において定義されているため、仮想の第Ⅰ相薬物動態試験のシミュレーションも可能です。

薬理遺伝学

Simcyp Simulator では、薬物代謝酵素およびトランスポーターにおける遺伝的多型が新規化合物の薬物動態に及ぼす影響を評価できます。データベースには、各集団に関する遺伝的情報が含まれます。包括的なメタ解析により導出される表現型頻度は、CYP (CYP2D6 など) の遺伝的多型に関して、PM (Poor Metabolizer) を一定の割合で含む集団をシミュレーションするために用いられます。

Simcyp Simulator についての詳細は、以下の項目を参照してください。

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