規制承認申請のために解析を加速
In Vitro-In Vivo相関(In Vitro-In Vivo Correlation:IVIVC)とは、製剤のin vitro特性とin vivoにおける薬物動態 (Pharmacokinetics:PK)の相関モデルに基づく数学的な予測手法を指します。
特に徐放性製剤といった固形製剤開発に対するIVIVCの活用には、米国FDA、EMA、PMDAといった規制当局が高い関心を示しています。IVIVCは、ヒトを対象とした生物学的同等性(Bioequivalence:BE)試験を代替し、試験実施の免除(Biowaiver)の根拠を提示する重要なツールであると考えられています。
サターラのPhoenix® IVIVC Toolkit™ (フェニックス・アイヴィーアイヴィーシー・ツールキット) は、製剤や開発部門の研究者による活用を想定して開発された、BE試験の成功確率向上に貢献するIVIVC相関解析に特化したツールです。IVIVC Toolkitに実装されるアプローチは、他の同様な手法に比べて多くの仮定を必要としません。in vitroにおける溶出プロファイルとin vivoにおけるPKプロファイルの比較を通したIVIVC相関モデルの構築を支援します。
IVIVC Toolkitをご利用いただくことで、承認申請に向けたIVIVC解析や知見獲得の迅速化が期待されます。
Phoenix IVIVC Toolkitが選ばれる理由
費用の削減: IVIVCはバイオアベイラビリティ(Bioavailability:BA)およびBE試験の回数低減に貢献します。IVIVC Toolkitでは、効率性に優れたワークフローと高品質な解析結果の出力によってお客様の解析を支援します。
医薬品開発を高速化: IVIVCによる予測手法を活用することで、従来の手法に比べて関連する開発期間を数週間から数日に短縮し、開発品の市場投入を迅速化します。
業務標準化とエラー最少化: Phoenix IVIVC ToolkitにはMicrosoft® Excel®による同様の解析では実現し得ない機能が搭載されています。
- IVIVCワークフローを合理化するバリデーション済みのウィザード
- 単位インパルス応答(Unit Impulse Response:UIR)の自動推定
- Levyプロットの生成
- IVIVCのTwo-stageアプローチに対する包括的なサポート
部門間の連携を強化:Phoenix WinNonlinと同一プラットフォーム上で動作するため、PK解析の担当部門とIVIVCの解析結果を迅速に共有することができます。

解析を迅速化するIVIVC Toolkitの機能
- ナビゲーション: 直感的なインターフェースを提供するウィザードを通して、レベルAのIVIVCモデル構築作業を段階的に支援します。
- デコンボリューション: IVIVC Toolkitに搭載される数値的デコンボリューション手法は正確性と安定性に優れ、解析対象データの特性に依存しない頑健な性能を有します。
- 様々な相関モデルの構築: IVIVC ToolkitはレベルAの相関モデル構築に対応します。レベルBやレベルCの相関モデルはWinNonlinのツールを用いて構築することができます。
- 独自のIVIVCモデル構築: IVIVC Toolkitのライブラリから標準的なIVIVCモデルを選択するだけでなく、独自の相関モデルの構築にも対応します。
- 溶出モデルライブラリ:in vitroの溶出データをモデル解析することで、溶出曲線を予測します。
- 迅速な習熟の支援: 対話型ツールとそのツールを用いた解析サンプルの提供によって、ユーザーの学習を支援します。
IVIVCワークフローの標準化と合理化
- 対話型のウィザードと各種ツールの活用によって、IVIVCワークフローを合理化
- UIRの自動予測によるIVIVCの迅速化支援
- Two-stage IVIVCアプローチの包括的な支援機能に加えて、Phoenixの母集団モデル解析機能の活用によるOne-stageアプローチへの展開も実現
- Levyプロットによるin vitro溶出データの時間スケール評価
- Phoenix WinNonlinとの連携によって実現したノンコンパートメント解析(Non-compartmental Analysis:NCA)、デコンボリューション、コンボリューション、PKモデリング、モデル選択、データ補間、さらにデータ加工など広範なツールを組み合わせて構築されたIVIVCウィザード
- それぞれの操作ログと解析設定情報を保存することで監査に対応