D360 Partner は費用対効果に優れたアドオンツールとして、共同研究パートナーのセキュアなデータアクセスを実現します。
創薬研究を改善するためのセルフサービス創薬プラットフォーム:データの設計、アクセス、解析
創薬研究において、多様なデータソースから収集された化学・生物学・ロジスティック・計算科学など複雑に絡み合ったデータを横断的に理解することは非常に重要です。創薬研究者にとって重要な課題は、組織内外のデータソースから最も関連性の高い大量のデータに効率的にアクセスし、プロジェクトデータとしてまとまった形で表示できるようにすることです。
D360™(ディー・スリーシックスティ)は製薬業界を代表する科学データ専用のインフォマティクスプラットフォームです。現在、低分子化合物や生物学的製剤の創薬研究に携わる世界各国の 6,000 名を超える研究者に活用されています。従来であれば IT 部門の支援無しでは難しかった各データに対するアクセスを研究者主導で簡単に進めることができるだけでなく、解析や可視化も同一環境上で即座に実施することができます。
D360 を導入することで、様々なデータソースから必要なデータを集約する作業に振り向けていた時間や労力を本来の自身の専門性を活かしたデータの理解に集中させることが可能となります。
小規模な医薬品研究機関については、追加設定なしの統合ソリューションである D360™ Express を提供しています。仮想の化合物機能や、組織内外の多様なデータソースから取得した科学データへのアクセス、統合、解析、視覚化機能がご利用いただけます。
D360 最新バージョン 22.0 の概要
新機能:
- 低分子解析:活性クリフ(AC)を自動的に決定することにより、化学構造変化の迅速な検査が可能となり、生物学的応答の大きな変化を誘発して分子設計を導き、改善することができます
- 非低分子モダリティ:HELM 形式の生体分子の表現の強化により、環状ペプチドおよび二本鎖 DNA/RNA を表現するための D360 の適用性が向上。シーケンスクラスタリングの更新により、ユーザーはシーケンスと活性の関係について理解を深めることができます。
- 多機能分子と PROTACS: R-Group 解析が強化されたため、PROTACS などのマルチドメイン低分子におけるリンカーおよび結合ドメインの変化をすぐに理解できるようになりました。
Pre-clinical Safety Store は、 CDISC SEND 標準に準拠した試験データのアップロードやババリデーション、統制用語のマッピング機能を提供します。
D360 Capture は、仮想化合物を開発化合物と同じように処理することで候補物質のさらなる優先順位付けを支援するアドオンツールです。
単純なデータ検索を越えて
D360 独自のインタラクティブなデータフィルタリング、探索、さらに可視化機能を活用することで、解析や重要なパラメーター算出をデータ検索後即座に実行可能です。
- ヒストグラム、バーチャート、箱ひげ図などを用いて、化合物ごとに実験結果や解析結果を比較
- 算出パラメータに基づく用量反応曲線の評価
- Bioprofile Summary Data View によって、実施された全アッセイに対する基質の反応を視覚化
「我々にとって、データクエリやピボットはもちろん、創薬データを深く理解することは何よりも重要です。こうした観点において、D360 は、最高の性能を備えたプラットフォームです。」 と Arvinas 社において化学部門ディレクターを務める Keith Hornberger 博士は述べています。「これまで当社が創薬研究用に導入していたインフォマティクスソリューションに比べて、D360 はデータ解析に費やす時間を年あたり何百時間も削減してくれました。これは当社の研究部門にとって非常に大きな成果です。」
生物学的製剤の創薬研究
D360 Biologics Discovery Toolkit では、生物学的製剤の創薬研究に用いられる治療効果に関連する配列アライメントと解析機能を搭載しています。オリゴヌクレオチド、ペプチド、抗体、抗体薬物複合体の研究に利用いただけます。
生物学的製剤の配列と活性の関連性を評価する機能を強化することで、開発品のモダリティを最適化することができます。
- オリゴヌクレオチドの組成と生物学的製剤プロファイルの関連性を理解
- ペプチド配列のアライメントや色分け、配列差のある領域の特定
- 全てのパラメーターを考慮した柔軟なスコアリング機能の活用により、理想的なプロファイルを示す最適な候補物質を同定
低分子化合物の創薬研究
D360 Small Molecule Discovery Toolkit には、低分子化合物の包括的な設計や解析に活用可能な R-group 解析や Chemical series、さらに Matched Molecular series 解析機能を搭載した SAR Analysis and Molecular Design Tool が組み込まれています。
サターラでは、D360 のユーザーグループミーティングを定期的に開催しています。ミーティングには D360 のエンドユーザーを中心に非常に多くのお客様に出席いただいており、毎回好評を博しています。ここで、ミーティングに参加されたお客様からのフィードバックをご紹介します。
「参加者全員がそれぞれの経験を進んで共有しようとするオープンな雰囲気を楽しむことができました。サターラによる会議の進行もこうした会場の熱気を更に高めてくれました。D360 の将来的な開発計画について情報収集ができたことも大きな収穫でした。」
「さまざまな製薬企業の方との交流を通して、お互いのワークフローやその他の話題について率直に意見を交換し、とても有意義な時間を過ごすことができました。D360 の開発に自分自身のフィードバックを活かしてもらう機会を得られたことに満足しています。」
D360 の開発パートナー
サターラはより包括的な創薬研究のインフォマティクスプラットフォームの開発を目指して、次のような外部組織と協力し、D360 との円滑な統合やコネクターの開発に取り組んでいます。
- CDD Vault
- ChemAxon
- Elixir
- Optibrium
- Scilligence
- Scinamic
15 年以上にわたって D360 の設計と開発の陣頭指揮を執り、初期の低分子化合物向けの創薬研究から生物学的製剤、さらに前臨床研究データと適用範囲の拡大に成功しています。D360 のお客様環境への導入を支援するエキスパートでもあり、創薬、前臨床、臨床、トランスレーショナルサイエンスにおける科学研究データのワークフローに精通しています。
D360 を含む計算科学ソフトウェアや科学データインフォマティクスシステムのエキスパートとして、10 年以上にわたって、ライフサイエンス業界のお客様に対してコンサルティングサービスやトレーニング、専門のサービス提供に携わっています。