コンピューターを利用した臨床試験デザインの最初の選択肢
新薬開発計画の10件中9件は上市に失敗し、製薬企業が被る損失は毎年数数千億円にのぼるとも言われています。第3相試験に至った開発品でさえも大多数が承認の取得に至っていません。臨床後期段階までに開発企業は創薬、開発、研究、さらに検査に対して多大な額を投資しているため、こうした失敗の影響は特に甚大であると言えます。
試験が失敗に終わる理由の1つには、策定した試験デザインが最適な水準まで達していないことが挙げられます。一方で、臨床試験の成功確率最大化に向けて試験デザインを最適化するには、様々な変数を同時に考慮しながら調整する必要があります。
サターラのTrial Simulator(トライアル・シミュレーター)は、大手製薬企業を中心とするお客様から10年以上にわたり臨床試験シミュレーション専用ソフトウェアとして信頼を獲得し、試験の成功確率最大化に貢献しています。開発品に関して蓄積された知見をコンピューターシミュレーションを通して統合することによって、重要な課題に対する答えを見つけ出し、臨床試験の評価項目達成確率を最大化させることができます。
開発計画の成功に不可欠な答えを得る
サターラのTrial Simulatorを用いた臨床試験シミュレーションによって、以下のような開発計画における重要課題に対する答えを探索しましょう。
- 臨床試験の成功確率はどの程度か
- 後に続く臨床試験のコストはどのようにすれば削減できるか
- 特定の適応症に対してどのような用法用量が最適か
- 被験者の選択・除外基準の変更は結果にどう影響するか
- 服薬コンプライアンスの不良や合併症の発症が結果にどのような影響を及ぼすか
- 第1相もしくは第2相臨床試験の期間短縮は可能か
優れた性能と柔軟性、そして操作性
Trial Simulatorによって、蓄積された科学的知見の活用や試験デザインのアイデア検証、そして効果的な試験デザインの策定を実現しましょう。
- 試験デザインをソフトウェア上で定義
- 新規試験デザインの策定
- 臨床開発戦略の比較
- PK/PDモデルなどのライブラリーを利用した薬物モデルの構築
- 統計解析や感度解析
- ANOVA、ANCOVA、生物学的同等性解析、カプラン-マイヤー生存解析など多彩な解析ツールを搭載
- シミュレーションの入力および出力データの記述統計量を算出
- シミュレーションの出力結果を可視化
- Rおよびggplot2と連携したプロット生成
- Excelや、Phoenix WinNonlin、Phoenix NLME、SAS、NONMEM、およびRに対応したファイル形式のデータ
エクスポート
包括的ツールによるデザイン最適化の支援
- 包括的な薬物モデル構築機能:仮想患者集団におけるPK/PDなどの経時変化を記述する母集団PK/PDモデルや疾病進行モデルの構築
- プロトコルの試験デザインを定義:並行群間、n✕nラテン方格、クロスオーバーといった多様な試験デザインに対応
- 統計解析計画の統合:シミュレーションの出力結果に基づく統計解析、欠損値および定量下限値未満のデータ処理機能
- 「What if」シナリオの比較。シミュレーション結果の考察や解析を通して、様々な仮説の検証と試験デザインの比較を実施
- シミュレーションの出力結果および追加解析:シミュレーションの出力データセットの全体もしくは一部を用いたプロット作成、エクスポート、および追加解析